太平洋の彼方から、ブルー・コーデュロイ(青い波の、コーデュロイような縞目)。セットの一番大きい波を選べ。

 太郎は沖に向きなおった。

 太平洋の彼方から、ブルー・コーデュロイが続々とやって来る。

 波の割れ具合を観察していたピートは、テイク・オフ・ポイントを求めて、より沖へと移動した。それを尾行するように追っていくサーファーがいた。パコロロだった。

 太郎たちはすでに砂浜からかなり離れた場所にいた。波打ち際から「ロケット発射台」までの二倍はあるだろうか。

 岬の周囲には、潮に砕かれることを拒んだ岩が犬の牙のように並んでいた。列をなして到着するうねりは、その手前で一気に立ち上がる。二階家ほどの高さになって、岩に裂かれるように崩れだす。左から右へ、砕けた波が白く走る。偶然と自然が作る完璧なピールだ。

 ピートはそこも越えて、沖へ沖へとパドルしていく。カレントにも乗って、先へ先へとボードが流れていく。ピートはラ・プンタの最先端近くまで来ていた。

 ピートのやつ、セットの一番デカい波を狙うつもりだ。・・・。

 ピートが形の良い波をひとつふたつやり過ごすのを、太郎は見た。数秒後にそのうねりが太郎の股の下を通過した。

 波は、太郎の身長三つ分は上下した。

 もっと、大きな波を待っているのか、・・・。

 ピートは、パドルして微妙に場所を変えながら波を待っていた。小さい波には目もくれず、セットが来ても初めの二つには乗ろうとさえもしなかった。何番目に自分の乗るべき波が来るのかピートは知っていた。

 ピートが「これ」と思う波に乗ったとき、それは太郎の所からは特別大きくは見えなかった。

 遅めのテイク・オフから、岩の群れすれすれにピートがドロップ。そのときに初めて、その波は本当の姿を現した。

  1. 箇条書き項目キミの探すものは、ココにある!

  1. 箇条書き項目コ、コレが欲しかったんだよ!