サーフィン小説風メキシコ旅行記

ラ・プンタ

−9「結局コスタリカまで」

 

グァテマラへ逃げて、結局コスタリカまで行っちゃった。タマリンドのホテルでバイトして、知り合ったの。

 「ティーナ、イーナ、リーナ!」

 デンマークの女たちは、車が止まるやいなや飛びだしてきて太郎に抱きついた。

 「タロウ、タロウ!」

 三つの唇が、タロウの顔中にキスをした。

 「ねえ、ティーナたちはみんな、どこにいたんだよ?! 殺されたんじゃないかって、心配してたんだぞ!」

 「そう簡単に殺されるもんですか、ねえ」

 女たちは、黄色い声をたてて笑った。

 「タロウがいなくなったあと、私たちもすぐにグァテマラへ逃げたの。そして、バスを乗り継いで、結局コスタリカまで行っちゃった」

 とイーナ。

 「そのタマリンドって所のホテルで、バイトしてたんだけど、彼らに出会っちゃってね」

 リーナが車の中に目をやると、三人のサーファーが乗っていた。女たちは、互いの顔を見てニヤニヤしている。

 「アタシたちも三人、このアメリカンも三人。だからね、ここまでくっついて来ちゃった」

 男たちは車から出て、屋根に積んだボードを下ろし始めた。

 集まってくるサーファーは、つぎつぎと沖へパドル・アウトしていった。高価な車から出てきた中年のアメリカン、金がなくて海岸を走って来た若いブラジリアン、乗り合いタクシーにすし詰めになって到着した地元のメキシカン。白い肌、黒い肌、茶色い肌。様々な境遇の、様々な人種のサーファーが、来る。中には、東洋人のサーファーも混じっていた。彼らの目的は、一つだった。

 太郎もグズグズしてはいられなかった。

 レストランテの小屋の脇に横にしてあったガン・ボードを取り出すと、太郎は海にむかって駆けだそうとした。

 「待ちな!」

 イネスが太郎を呼び止めた。

  1. 箇条書き項目キミの探すものは、ココにある!

  1. 箇条書き項目コ、コレが欲しかったんだよ!