サーフィン小説風メキシコ旅行記

ラ・プンタ

−11「白いワンピース」

 

白いワンピースのせいかもしれない。少女は、落ちて散る桜の花びらのようだった。

 ドナっていったっけ。・・・。

 夕食を作る煙が空に立ちのぼる時間まで、太郎とアニタは海で遊んだ。そして、やぶにらみとその八人の子供たちといっしょに浜から上がってきたときだ。あの少女が国道に続く一本道を歩いて来るのが見えた。

 今日も同じだ。

 漂うように歩きながら、定まらない視線を空に向けていた。

 心が死んじゃったのかあ、・・・。

 息をして、汗をかいて、生きているものらしさが、ドナからはまったく感じられなかった。

 白いワンピースのせいかもしれない。少女は、落ちて散る桜の花びらのようだった。

 本当に彼女はアニタと同じ生き物なのだろうか・・・?

 風に舞う白い服が、ふうっと消えた。

 ドナが道をまがって、家の陰に隠れたのだ。

 「ヘスーサに会いに行くのね、きっと」

 アニタが言った。

 「かわいそうなドナ、・・・」

 「そんなことあるもんか!」

 しゃがれた声がきっぱりと言った。やぶにらみの眼がピートの家の十字架を見た。

 「男にヤられたなんて、別に大したことじゃないんだよ! あんなに風にして、同情を集めてサ」

  1. 箇条書き項目キミの探すものは、ココにある!

  1. 箇条書き項目コ、コレが欲しかったんだよ!