サーフィン小説風メキシコ旅行記

ラ・プンタ

−38「サーフィン中毒」

 

もう立派なサーフィン中毒患者だ。ハワイ、インドネシア、南アフリカ、世界の隅まで波を探し回るようになるぞ。

 「ピート、見た?」

 やっと浜に上がってきたピートは、それに答えずに、しかめツラをしている。

 「ねえ、初めてなんだ。見てくれた?」

 「・・・」

 ピートは表情を変えない。

  「ねえ、・・・」

 ピートは焦らしに焦らし、

 「・・・、・・・、・・・。サーフィンの世界にようこそ」

 と言って微笑んだ。

 「コングラチュレーションズ、おめでとう」

 太郎の肩を叩く。

 太郎も笑い出す。

 「どう、僕のは、良かった?」

 「良かったとも、グッド・ライドだ」

 「サイコーに気分イイよ」

 「ハハハ、もう立派なサーフィン中毒患者だ。気をつけたほうがいい。一度そうなると、もう二度とやめられない」

 「かまわないさ」

 「そうだな。そして、ラ・プンタでは物足りなくなって、ハワイ、インドネシア、南アフリカ、世界の隅まで探し回るようになるんだ。『もっとイイ波をくれ。もっとイイ波をくれ』ってね。そんなサーフ中毒患者を、私はたくさん知っている」

 「イイ波をくれぇ、イイ波をくれぇ」

 太郎が中毒患者の真似をして、二人は笑い転げた。

  1. 箇条書き項目キミの探すものは、ココにある!

  1. 箇条書き項目コ、コレが欲しかったんだよ!