サーフィン小説風メキシコ旅行記

ラ・プンタ

−7「巨大鮫ブルーノ」

 
 促されて、太郎はおずおずと

昨夜の出来事を語りはじめた。

 いざ話し出してみると、言葉

が次から次へと口から飛びだし

ていった。

 誰かに聞いてもらいたいと

思っていたのかもしれない。

 抑えた怒りで目に涙をためた

イネスと視線があって、太郎も

目頭に熱いものがこみ上げるの

がわかった。

 イネスが太郎の手を取った。太郎の手を包むゴツゴツとした手は、温かかった。

 「おお、タロウ」

 憤りが高まってきて、イネスは堰を切ったように話しだした。

 「みんな«クスリ»のせいなんだよ。コカイナを買うには金がいる。だから、手当たり次第に盗むのさ。役人

だって、警察だって、あてになりやしない。バンディードスがポリシアの弟だったなんてのはざらにある話な

んだ。奴らが盗んだ金でコカイナを買うのは誰からだと思う? 大統領の弟だよ、ハ!」

 

「ブルーノ?」「ラ・プンタに住む大きな鮫よ、タロウ」

  1. 箇条書き項目キミの探すものは、ココにある!

  1. 箇条書き項目コ、コレが欲しかったんだよ!

 「タロウ、あんたもたくさん

お上がり。このイネスご自慢の

煮込みを腹一杯お食べ」

 食事をするあいだに、家族は

太郎に様々なことをきいてき

た。

 最後に「今夜はどこに泊まる

のか?」と尋ねられて、太郎は

困った。

 「わかりません。・・・。バ

ンディードスに襲われてお金が

ないんです」

 「バンディードス」と太郎が言うのを聞いて、母親イネスの顔色が異様なほど曇った。

 「何が起きたのか話してごらん」

 太郎は、メキシコには暴力団

がいないという父の話を思い出

した。

 警察が彼らの『仕事』もする

ので、暴力団は不必要なのだと

いう。

 「弟だって、コカイナにさえ

手を出しさえしなければ。

・・・。あんな目に遭うことも

なかったし、あんな事になるこ

とも、・・・。そんで、ブルー

ノの奴に、・・・」

 「ブルーノ?」

 「ラ・プンタに住む大きな鮫

よ、タロウ」

 アニタが答えた。

 「おお、ドメニコ。アタシの

かわいい弟。・・・」

 イネスは宙をにらんでいた。

☝My story「ソウル・サーファー」と題されたこのビデオでは、鮫に襲われて片腕をなくした女性サーファーBethany Hamiltonが悲劇と、それにも変わることのないサーフィンへの思いを語ります。第一章の7「サーファーなんか嫌いだ」にも、彼女のビデオがあります。ぜひ、ご覧になっていただけると、うれしいです。☞カーモック。車内に吊るボード用ハンモック。そして、パドル力upの室内器具。その名も、Paddle Up。1007.html1007.htmlshapeimage_2_link_0shapeimage_2_link_1
「無農薬」なので、誰もが安心して食べることができます。しかも、千葉県産。ミレーなら、生産者の名前までわかります。