サーフィン小説風メキシコ旅行記

ラ・プンタ

−3「半欠けサーフ・ボード」

 
 ボードは真横に割れて半分になり、真新しい発泡スチロールが欠

けた口からのぞいていた。

 くそっ、こんなもの!

 太郎はボードを放り投げた。ボードはたいして飛ばず、水しぶき

が返ってきた。

 さあ戻ろうと岸を振り返って太郎は驚いた。

 岸は、遥か彼方にあった。

 まずい。流されてる。

 太郎は捨てたボードにしがみついた。

 かろうじて体重を支える半欠けの板を頼りに、太郎は岸にむかっ

て泳ぎだした。腕を懸命に回して水をかき始めたが、浜は近づくど

ころかますます遠のいていく。うねりも高くなってきたような気が

する。深く水に突っ込んだつもりの腕が、何度も空を切った。

 戻れなくなるぞ!

 太郎の体は岬にむかって流されていった。

 浜から小さく見えた岩は、大きくしかもより尖っている。

 底は、いちめん岩だろうな。・・・。

 大きなうねりがやってきて、太郎の体を高く持ち上げた。

 大きな波が来る!

 盛り上がったうねりの頂きで、太郎は水平線が高く黒ずむのを見

た。

 巨大な波は、空を押し上げるように四方から迫ってくる。

 太郎は沖にむかって必死に泳いだ。割れた口が抵抗となって邪魔をし、半欠けのボードは役に立っているのかどうかわからなかった。

 

それは、丸みを帯びた長方形のようだった。上下する波が、ときおり白いものをはじき上げる。

  1. 箇条書き項目キミの探すものは、ココにある!

  1. 箇条書き項目コ、コレが欲しかったんだよ!

 太郎の手がものに触れた。

 取り上げてみると、異様に軽い。

 自分の上半身ほどのものが、

軽々と持ち上がる。

 長方形の一方の端には、三角

形の小さな舵が三つ付いてい

た。

 なんだ、折れたサーフ・ボー

ドじゃないか。

アル・メリック/チャネルアイランドのサーフ・ボードは、憧れ。いつかは、手に入れてみたいもの。ただ始めたばかりはボードを傷めることで上達するので、高価なボードはいりません。なら、思い切り激安ボードで。

サーフ・トリップに持っていく小物で、本当に重要なものは何でしょうか?

これは、やはり、ボードが傷んだときのリペア・キットということになると思い

ます。それも、太陽光に含まれる紫外線で硬化させるというタイプが便利です。

忘れてならないのは、透明なプラスティックのシート。これをレシン液の上から

あててマスキング・テープで固定するようにすると、サンド・ペーパーで磨かな

くとも綺麗に仕上がります。左側の SOLAREZ(ソーラーレズ)マイクロ・ライ

ト・ホワイトには、繊維が混ぜてあるので、頑丈な仕上がり。右のSURF-AID

(サーフ・エイド)はシートを貼るだけなので、手が汚れずに、綺麗な仕上が

り。修理をさっと片付けて、ビーチのバーへ「コロナ・ビール」を飲みに走るに

は、ともに便利な一品と言えそうです。