サーフィン小説風メキシコ旅行記

ラ・プンタ

−15「父の写真の岬」

 

太郎はもういても立ってもいられなくなった。岬への最短距離を走るべく、熱帯の草むらの中に突進した。

流れた赫土がカレテラにあふれ出していた。痩せた子供たちがその土を取り除いては、通過する車の運転手に小銭を求めている。

 太陽は思いもよらぬ早さで水平線に近づいていった。

 あと一時間もつか、三十分か。

 太郎は足を運ぶスピードを上げた。道は長い下り坂になったので、駆けるように体が前に進んでいく。

 ここにきて集落が途切れた。あたりは、ただ緑の草が一面を覆うばかりである。海岸からは遠ざかっ

た気さえする。

  1. 箇条書き項目キミの探すものは、ココにある!

  1. 箇条書き項目コ、コレが欲しかったんだよ!

 ラ・プンタに行くんだ。

 ・・・。

 食事と睡眠のせいだろうか、太郎の体は少しも疲れていなかった。歩く早さが、目的地に近づくにつれ増していった。

 そして、草の途切れた場所に出た。わずかの空間だが、道の脇の一画の草が無くなっている。

 太郎はそこに立った。

 見えた!

 草の合間から海がのぞいて、そこに突き出た岬が見えた。

 となると、太郎はもういても立ってもいられなくなった。岬への最短距離を走るべく、草むらの中に突進した。

 熱帯の草木は太郎の行く手をさえぎり、前進する少年の肌を容赦なく切り裂いた。

 地面をはうツタや、盛り上がった木の根。つまづいて、太郎は何度も転んだ。倒れては立ち上がることを繰り返すうち、けもの道に出た。

 道は曲がりくねって、草木いがい何も見えない。自分がどこに向かっているのかも分からなかった。

 でも、走った。メクラ滅法、走った。

 突然、太郎の視界が広がった。草むらはそこで終わり、そこから白い砂浜が広がっていた。

 ラ・プンタだ。・・・。

 太郎は、父の写真の岬をそこに見た。

 陽がどんどん落ちて

いくよ。

 ラ・プンタはまだ見

えないのか?

 長い坂の先に、大き

な木が見えた。

 そこまで、いったい

どれくらいの距離があ

るのだろうか。

 歩くんだ。

 ・・・。

 太郎は、ずんずんと

海岸段丘を突っ切って

いった。

 カレテラ(国道)は

丘を正確に半分に分け

ていて、その上半分に

は貧しい人たちの住む

小屋がポツリポツリと

立っていた。

 わき道は当然舗装な

どされてはいず、雨で