サーフィン小説風メキシコ旅行記

ラ・プンタ

−14「行くあてはあるのかい?」

 

「行くあてはあるのかい?」「ラ・プンタです」

 肩を叩かれて、太郎

は目を覚ました。

 目を閉じてから一分

も経っていないかのよ

うな気がした。

 「着いたよ」

 中年女がささやい

た。

 女は太郎を起こす

と、バスの後部の座席

に歩いていった。

 一番後ろの席には、あの少女が座っていた。バスが到着したというのに、車の外のどこか遠くを見つめている。

 中年女は少女に声をかけた。

 少女は首を横に振った。涙さえ流しているように見えた。

 女は優しく少女の肩を抱いた。女も泣いているかもしれなかった。

 うながされて、少女はついに立ち上がった。女の言葉にうなづいて、少女は太郎のほうに歩いてくる。

 少女は太郎をじっと見つめて、視線をそらさない。

 いや、ちがう。見つめているのは、僕じゃない。

 少女は、太郎の体を透かして、その向こうを見ているようだった。

 そして、漂うようにバスから出ていった。

 太郎も立ち上がっ

た。

 伸びをひとつする。

 バスを降りると、

中年女が尋ねてきた。

 「行くあてはあるの

かい?」

 「ラ・プンタです」

 「そうかい。お互い

に大変なことに巻き込

まれちまったけど、

しょうがないね。早い

こと忘れることにしようや」

 女は別れを告げると、家族と共に去っていった。

 

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  1. 箇条書き項目コ、コレが欲しかったんだよ!

 太郎はまた歩きだした。

 バスのステーションからの下り坂が、カレテラ(国道)と交わる交差点まで来ると、海が見えた。太陽は水平線の、まだかなり上にあった。

 こっちだ。

 太郎は左に折れた。

 カレテラは小高い丘の中腹を走っているので、よく海が見渡せた。

 しばらく歩くと、舗装道路は弧を描きながらゆっくりと下りはじめた。

 しだいに陸の方に引き込まれ、海が見えなくなる。

 弧の頂点には小さな橋があり、川には水がたっぷりと流れていた。

 道はそこから上がりだし、登り切った所で再び海が見える。

 山の手側にあるメキシコ軍歩兵隊の基地から、ラッパの音が聞こえた。

 どこか間延びした音が、メキシコらしい。

 そこからカレテラは一直線に伸びていた。

 歩兵隊を過ぎると、足元より遥か下に巨大な波が見えた。

 こんな高いところから見てこれだけ大きいんだから、目の前で見たらメチャメチャでかいだろうな。・・・。

 
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