サーフィン小説風メキシコ旅行記

ラ・プンタ

−8「バンディードス、強盗だ!」

 
 ガタン。

 バスが急に止まって、太郎は目を

覚ました。

 「何時? 今、どこ?」

 眠たいスペイン語が聞こえてく

る。

 「一時過ぎ。アカプルコを過ぎた

ばかりよ」

 ガン、ガン、ガン。

 何か硬いものでドアを叩く音がし

た。

 ガン、ガン、ガン。

 何だ?!

 太郎は音のするほうを見た。

 ドアが開く。

 と、銃を持った男たちがドカドカと上がってきた。

 全部で五人だった。

 「バンディードス、強盗

だ!」

 車内は騒然となった。

 「シレンシオ!」

 黙れ、と先頭の男が怒

鳴った。威嚇するために、

乗客全員に見えるようにラ

イフルを掲げた。

 最後に乗り込んだ男が運

転手に銃口を突きつけて、

脇道にそれるよう命じた。

運転手は余り表情を変えず

に、言われるままにハンド

ルを切った。

 どこに連れていかれるんだろう?

 太郎は闇を映す窓に顔をつけた。

 国道を離れて、バスは舗装されていない道を走りだしたようだ。激しい揺れが伝わってくる。

 ああ、しまった。・・・。占いの通りだった。

 ルピータの言うことなんか聞くんじゃなかったよ。・・・。

 十分も走らずに、バスは停止した。

 「降りろ!」

 リーダーらしき男の怒鳴り声が響いた。

 グズグズしていた太郎は、シャツの肩をつかまれた。

 「急げ!」

 旧式のライフルがこちらを向いている。冷たい電気が背中を走った。

 ぐいっ。

 太郎は車の外に押し出された。

 

「バンディートス、強盗だ!」黙れ、と先頭の男が怒鳴った。威嚇するために、乗客全員に見えるようにライフルを掲げた。

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  1. 箇条書き項目キミの探すものは、ココにある!

  1. 箇条書き項目コ、コレが欲しかったんだよ!